日本におけるブータン研究の発展・普及を目指して
Japan Society for Bhutan Studies: JSBS

「「発展・開発」概念の再考を試みる―ブータン/GNHからの逆照射―」

※会員/理事の真崎克彦氏からのご案内です。

2018年6月16日(土)14:00~17:00に、甲南大学西宮キャンパスにて「「発展・開発」概念の再考を試みる―ブータン/GNHからの逆照射―」(主催:国際開発学会「開発経験の実証的考察を通じた発展・開発のあり方の再考」研究部会)が開催されます。万障お繰り合わせのうえ、ぜひご参加ください。

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国際開発学会「開発経験の実証的考察を通じた発展・開発のあり方の再考」研究部会
「「発展・開発」概念の再考を試みる―ブータン/GNHからの逆照射」

ブータン王国の国民総幸福(GNH)を取り上げ、われわれが慣れ親しんできた「発展・開発(development)」概念(=人間社会が良くなる/人間社会を良くするとはどういうことなのか、についての概念)では従来、光があまり当てられてこなかった視座を導出します。

(1)GNHは仏教に根差した「発展・開発」哲学ですが、仏教を踏まえた「幸福」とはどういうものでしょうか?これまでの「発展・開発」概念で見逃されてきた究極的「幸福」観、そして従来の世俗的「幸福」観で看過されやすかった、ブータン独自の世俗的「幸福」観に迫ります。

(2)GNHは経済成長の追求に片寄らない、包括的な「発展・開発」を志向しますが、そこではどうして経済成長策が、文化振興や環境保全などと同等に位置づけられるのでしょうか?経済成長の負の側面を強調した「脱成長論」と比べながら、その意味合いを明らかにします。

以上の考察より、従来型の「発展・開発」概念を広げる試論を提起します。

日時:
  6月16日(土)14:00~17:00
場所:
  甲南大学 西宮キャンパス
スケジュール:
  14:00~15:20「GNHと仏教―世俗的・究極的幸福とはどういうものなのか?」
  熊谷 誠慈(京都大学 こころの未来研究センター 上廣倫理財団寄付研究 特定准教授)
  15:30~16:50「GNHと脱成長論―経済成長の追求は回避すべきことなのか?」
  真崎 克彦(甲南大学 マネジメント創造学部 教授、本研究部会 副代表)
  16:50~17:00「総括」
  重田 康博(宇都宮大学 国際学部 教授、本研究部会 代表)
主催:
  国際開発学会「開発経験の実証的考察を通じた発展・開発のあり方の再考」研究部会
共催:
  国際開発学会 社会連携委員会